シリンダ油の性能


マリンサービス 河原です。

 

 

前回からの続きです。

 

色々な規制がスタートする2020年までは、

シリンダ油は酸中和性能への要求が大きいことは

現状から推察して間違いないだろうと思っています。

 

 

では、2020年以降はどうなるでしょう?

 

​おそらく、大半の燃料油が低硫黄化されるので、

酸中和性能は一部を除いてこれまでのように高い必要が無くなります。

 

また、既存の船舶については

引き続き低速運転が続くと思われますので、

シリンダ油の性能がシビアに求められることは少ないように思います。

 

ただ、2020年以降に建造される船舶は、

EEDI規制により、船体の大きさに対して

これまでより小さな主機が搭載されると見られます。

 

 

そうなると、

これまでの低速運転とは異なり、

高負荷運転に変わってくるはずです。

 

 

高負荷運転になると、

シリンダ油には高い油膜保持性能が求められるようになります。

 

超ロングストローク化され、

注油器により注油量も抑えらる中で

充分な油膜を保持する必要があります。

 

また、2020年からの燃料の低硫黄化により

燃料の低質化(燃焼性の悪化)が予想されます。

 

燃焼性が悪化すると、

燃焼フレームが長くなり、

火炎が長くライナにあたるため

ライナ温度が上昇し

油膜切れを起こす恐れが出てきます。

 

 

また、低質化した燃料油の未燃焼成分が

シリンダ油を劣化させ、

油膜保持に悪影響を与えるとも考えられているようです。

 

 

2020年の段階では、

この様な心配が必要な船舶は限定されますが、

それ以降は徐々に増えていくはずです。

 

 

こうなると、

シリンダ油には、これまでの様な酸中和性能だけではなく、

油膜保持性能が求められるようになるんだろうと思っています。

 

そうなると、

これはメーカー間の性能差が

これまで以上に顕著に表れるでしょうね。

 

ベースオイルの質、添加剤の内容が

油膜保持には大きく影響するのは間違いありません。

 

 

また、そうなると、

これまで以上にシリンダ内のコンディションを

モニターする重要性が高くなるでしょう。

 

 

(次回へ続く)

 

 

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