マリンサービス 河原です。
2020年の硫黄分規制や
NOx規制をクリアする手段として
有効な方法の1つに
LNG燃料があります。
ただ、LNGを燃料にするには
現時点では課題も多く残っています。
LNGはCO２の排出量も
抑えられるとして、
環境に優しい燃料と言われていますが、
天然ガスは
常温では気体であるため
液体で保管するためには
－162℃まで冷やす必要があり、
常温で液体の重油などと比べて
取り扱いが厄介です。
そのため、
インフラの整備や
LNGを燃料とする船を建造するには
一般的なものよりもコストが掛かります。
このコストの問題も
LNGバンカーが広まるためには
克服しなければならない課題の1つと言えるでしょうね。
また、
天然ガスは環境に優しいと言われていますが、
主成分のメタンガスは、
そのまま大気に放出されると
温暖化係数がCO2の25倍と言われているため
その点は注意が必要です。
まだまだ課題は多いLNGバンカーですが、
多様化する燃料の1つとして
将来的には増えていくのは間違いありません。
実際に、
日本郵船、仏エネルギー大手のエンジー、
そして三菱商事が
ベルギーのゼーブルージュでの
LNGバンカーをスタートされましたし、
エクソンモービルも
北米でのLNGバンカーに取り組み始めています。
今後の技術の進歩に注目していきたいですね。
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